茂木健一郎エッセー「脳の中の人生」第19回「なぜファンタジーに魅了されるのか」

茂木さんの日記の紹介文にある「スケール・エラー」という言葉に惹かれて拝読。
「スケール・エラー」(子供がおもちゃの車や家に入ろうとしたりする発達段階の行為の事らしい)という概念は言葉としては初めて聞くけれど、子供達の遊具や環境作りとかする時に、やはり無意識にイメージしていますね。大人の尺度だけで作られた近代的な都市が失ったのは、この「スケール・エラー」的な感性であり、フォークロアな小さな環境の良さかもしれない。

一部引用

「大きさの間違い」は、人間の「シンボル化の能力」の一つの表れである。動物ならば、大きさが何倍も何十倍も違う二つのものを「同じ」だと間違えることはない。人間だからこそ、実物の車に較べれば格段に小さいモデルカーを、本物の車と「等価」のシンボルと見なすことができるのである。

茂木健一郎エッセー「脳の中の人生」第19回「なぜファンタジーに魅了されるのか」
ミウリ・ウィークリー」(2004年9月19日号)http://info.yomiuri.co.jp/mag/yw/