村田朋子展を観る

eidostetsuro2003-11-20

村田朋子展「透き間」(信濃橋画廊5 11月17日から29日まで)を観る。
信濃橋画廊で知り合ったアーティストさんが教えている学校の生徒さんだった方。

画像の油彩は183×135センチ。このくらいのサイズの油彩が4点。
1、蛍光灯のランプ(画像のもの。引用作家同意済み)
2、陶器の茶碗
3、お皿
4、ガラスのコップ

ガラスのコップ以外は端部が少しずつ切れている。作者の御話では「ぼんやりとした感じのなかで、少しずつ切ることで楕円とかの形を強調したい」とのこと。唯一カットの無いガラスのコップの絵の右上には残像のようなエッジの断片が浮かんでいる。

日常的に私達は立体を視覚的に捉える時に既にいろいろな部分を微妙にカットしていると感じる。六面体をそのまま捉えられる人間も居ないし。
さらに、それを二次元平面に再現する時に違うレベルへ移行しまた何かを無意識のうちにカットしている。

その微妙な無意識的なカットの段差の無い繋がりを過剰に露出してみると、どうなるのか?そんな風な試みと感じた。

現実の空間もまた、そこへ向かう時に、自分の肉体がそこにぶつからずに、うまく納まることが約束された場所のような気がする。

2003年11月18日